智子さん
1976年 この年の政府留学生の方がローマの我が家に見られ語り合った中にあなたがいました。黒髪を長くされ学生さんのようでしたが、「私間もなく30歳になります」と何かを決意されているように話されたのが印象的でした。演劇以外の関心も多く、研究だけの家ですのに、問いかけを受けました。時折訪ねてくださり、ドキッとするような問いかけを受けました。人との出会いの中でご自身を培っていらっしゃるようでした。
「もう少し勉強したいから」とイタリアに残り、それから30年以上人一倍の努力をし、生活を築かれていったのだと思います。日本を大切にされ、イタリアとの交流に関わることには労をいとわず、語学力と知識を役立ててくださり、感謝の気持ちでいっぱいでありながら、伝えられないで2009年を迎えてしまいました。
お見舞いに伺った病床でのあきらめることなくわかろうとする目の力の強さに、変わらぬ智子さんに会いました。
意志と努力の両輪に前に前に進まれる軌跡を思い出の本で追わせていただきます。